MESSAGE

NA XIAOCHUAN


私が憧れた輝ける日本をもう一度。

それは、私の切なる思いです。

私は那 小川(な しょうせん)。SUGENAの創業パートナーで、満州族の生粋の中国人です。生まれたのは1987年。まさに、日本が最も輝いていた時代かと思います。

幼い頃、日本は世界のトップを行く先進国、技術大国として教わりました。中国で育った私でしたが、日本のアニメを見て、日本のファミコンをプレイして、「東京ラブストーリー」をビデオで見て、その中の華やかな東京に憧れていました。その当時の日本を心に想い描きながら、私が初めて日本を訪れたのは19歳の時でした。2006年に交換留学で来日し、2014年中国に帰国するまでの8年間、19歳から25歳のまさに青春のど真ん中を日本で過ごしました。あの「東京ラブストーリー」の舞台となった憧れの東京は、そのドラマの舞台設定の80年代の活気はなく、大学で同じ時を過ごした若者たちも、もはや、大きな夢を抱かなくなっていたことに気づかされました。

私が日本の外資系コンサルティングにいたときに、とある大手ERP開発会社の社長と、とある大手経営コンサルティングファームのパートナーとの会話を聞く機会に遭遇しました。「韓国が日本の産業を次々と奪っていったように、次は中国が韓国と日本の産業にとって代わるだろう。これは、逃げ場のない行き止まり。」「日本の人口減少は進み、その結果、GDPの逓減には歯止めがかからない。今はまだ緩やかだが、ある閾値を超えると、非常に厳しい状況になってしまうだろう。」

私は日本人ではないけれども、青春時代を日本で過ごし、日本文化をこよなく愛した私にとって、衝撃的な意見でした。そうならないように、私でも、貢献できることはないだろうか。その時のその思いを忘れることはありませんでした。

中国に戻った私は、インターネット企業や、ベンチャー投資に関わる仕事を経験し、2017年から19年にはのちにユニコーン級となる自動運転のスタートアップの設立にも参画しました。多くの中国の起業家、投資家とも出会い、目まぐるしい発展と変化を遂げる中国でも、特に、超激烈なインターネットやハイテック産業の急激な発展を目の当たりにする機会に恵まれました。

21世紀には大きな波が2つあると私は思います。

  1. 第四次産業革命の到来
  2. 中国、インドを初めとしてアジア諸国の台頭

アジア諸国の台頭は、まさに、中国が2000年から2020年の20年の間に成し遂げた飛躍的な成長に象徴され、今や中国製の製品は「安かろう悪かろう」から、中国発のイノベーティブな商品・サービスの誕生にシフトしつつあります。また、第四次産業革命の種となるAI技術、ロボティクス、IoT、動画配信、インターネットコンテンツなども、中国が世界をリードする領域も増えるようになってきました。

それらを、利用しない手はない。うまくこの2つの波に乗れば、日本が再び活気と勢いを取り戻せるかもしれない、と私は考えるようになりました。

日本企業は、当初、中国を生産拠点として活用し、昨今は、巨大な市場として見てきました。これからは、イノベーションや有能な人材を見つける金鉱として見ることができると私は思います。

また、中国のスタートアップも、その成長のためには積極的に海外に進出しようとしています。そう、彼らは、今、日本にも目を向けようとしています。言葉の壁があり、中国人と直接コミュニケーションを取ったことのある日本人はあまり多くないかもしれませんが、実は、両国は儒教文化をバックボーンとして共有しており、お互いに共感しあえるところも少なくありません。何より、まだまだ、巨大な市場の日本は事業拡大の機会の場として魅力的であります。

私たちは、中国発のイノベーションを、日本企業に紹介し、日本企業が主導権を握れる形で、新しい産業や商品・ソリューションを日本市場向けに育成していきたいと考えています。

ソフトバンクの孫正義氏が、中国のディディ(配車サービス)やセンスタイム(AI事業)を日本市場に紹介しました。

私たちSUGENAは、すべての日本企業の皆様と、中国のイノベーションとの架け橋になることを目指します。
私が憧れた輝ける日本をもう一度実現するために。
日本を愛するひとりの中国人として、微力ながら、お力添えしていきたいと思っています。

2020年8月


株式会社SUGEHARA & NA Associates

代表執行役 COO 那 小川