2022年 年頭にあたって 2022.01.04 ニュース
明けましておめでとうございます。
2022年の年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
今年は、日中共同声明から50周年を迎えます。
遡ること5年前、日中共同声明から45周年の2017年には、私は北京に駐在しており、日中政府間のいろいろなイベントに出席する機会を得ました。当時、日中関係は非常に良好で、非常に盛り上がりを見せていました。
一方、50周年を迎える今年、本来であれば祝賀ムードでいろいろなイベントが開催されてもおかしくない中、なかなかそうならない雰囲気を感じます。
周知の通り、日本と中国の経済的な繋がりは非常に強くなっています。財務省発表の令和3年11月分貿易統計の数字では、中国(含、香港)は対外輸出の25.8%。輸入の23.8%を占めており、二位の米国は、それぞれ17.6%と15.6%に過ぎません。中国に進出して現地で製造している日本企業は多く、それも考慮すると日中の経済的な繋がりは圧倒的と言っても過言ではないと思います。
2022年1月1日、RCEP(Regional Comprehensive Partnership Agreement地域的な包括的経済連携)が15ヵ国の参加国のうち、日本を初めとする10ヵ国(※)で発効されました。(※中国、オーストラリア、ニュージーランド、ブルネイ、カンボジア、ラオス、シンガポール、タイ、ベトナム)このRCEP締結国の中で、日本と中国の貿易取引高はそれぞれ45%近く(2019年実績)を占めています。
貿易の拡大による経済押し上げ効果を期待してRCEPが締結されているわけであり、RCEP発効後、日中の経済的な繋がりは益々強固なものになっていくと考えられます。
このような日中関係ですが、日々の中国関連の報道に接していると、中国に対して脅威や違和感を禁じ得ない人たちが増加していく危惧を抱きます。実際、いろいろな企業の方々と交流させていただく中で、中国に対して否定的な意見をお持ちの方は少なくない、寧ろ相当多いと実感しています。
一昨年の弊社起業以来、コロナ禍の状況で一度も中国に出張することが叶っておりませんが、当社の中国でのネットワークはどんどん拡がっています。
中国最大のスタートアップ企業データベース「企名片Pro」を運営する企名片科技社、深圳のインキュベーターであるiMakerbase社、深圳のAI画像認識アルゴリズムのEXTREME VISION社などとの戦略的パートナーシップ契約を締結しました。2022年は、彼らとの事業を大きく発展させていく計画をしております。
また、多くの中国の有望なスタートアップとも出会いました。ZOOMやVooV(テンセントミーティング)等のビデオ会議システムやWeChatなどを通じてしかコミュニケーション出来ませんが、それでもお互いに理解することが出来ています。そうしたコミュニケーションを通じて、中国のスタートアップの勢いと革新性、人材の豊富さを日々実感しています。本年も新たな出会いを探求し、挑戦して参ります。
日中国交正常化50周年の今年、
“日中両国は、一衣帯水の間にある隣国であり、長い伝統的友好の歴史を有する。”
経済安全保障の下、是々非々であるとしても、引っ越しできない両国の関係の良好な発展の為に、日本企業と中国のスタートアップとの出会いの場を引き続き提供していきたいと思います。多くの出会いを通じて、お互いを少しでも理解できるようになればと切に願っています。
2022年が、皆様にとって素晴らしい1年となりますよう祈念して年頭の挨拶と致します。
2022年1月4日
代表取締役社長兼CEO
須毛原 勲