寒い日が続く。朝5時過ぎ、ジョギングのために外に出ると、冷気が肌を刺すようだ。今は1年で最も寒い時期だろう。今年の大寒は1月20日から2月2日。この寒さはもうしばらく続きそうだが、日の出の時刻は少しずつ早くなってきているのを感じる。
成人の日、いつものように朝のジョギングをしていると、晴れ着姿のお嬢さんたちとすれ違った。その鮮やかな装いは寒さを忘れさせるようで、思わず微笑ましい気持ちになった。
停戦への一歩、揺れる和平の行方
1月15日(日本時間16日未明)、大きなニュースが飛び込んできた。「イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザでの停戦と段階的な人質解放に合意した」との報道だ。停戦は3段階で進められ、第1段階では戦闘を6週間停止し、双方が人質を解放することになっている。さらに、停戦期間中に恒久的停戦に向けた第2、第3段階の内容を協議し、最終的にはイスラエル軍がガザから完全撤退し、ガザの復興を目指すとされる。
この停戦合意は、2023年10月にハマスの奇襲攻撃で始まった衝突から、ついに和平への一歩を踏み出す動きといえる。しかし、既にこの戦闘でガザ側には46,000人を超える死者が出ており、その被害の大きさが改めて浮き彫りになっている。
交渉が急速に進展した背景には、1月20日の就任を控えたトランプ次期大統領が「就任前に人質を解放しなければ地獄を見ることになる」と強い圧力をかけたとされる報道がある。評価の分かれるトランプ氏だが、このケースでは彼の存在が吉と出たのかもしれない。
カリフォルニアの炎、そして始まるトランプ2.0
米国カリフォルニア州で発生している山火事は、東京都の山手線内側の面積の2倍以上に及ぶ土地を焼き尽くしているという。
以前、カリフォルニア州に住んでいたこともあるため、この規模の山火事が報道されるたびに、その広がりと被害の大きさに驚かされるばかりである。乾燥した気候と強風が火勢を助長し、消火活動を難航させている現状を考えると、現地の人々の苦労が偲ばれる。
1月20日、トランプ第2次政権が発足する。トランプ2.0政権の誕生に、世界は期待と不安が入り混じった視線を注いでいる。もしトランプ氏が宣言通り、世界中に一律の関税引き上げを実施した場合、日本もその影響を免れることは難しいだろう。新たなトランプ劇場が、いよいよ幕を開けようとしている。
多層的な対話が切り開く日中関係の未来
昨年12月25日、岩屋毅外相が日本の外相として約1年8か月ぶりに訪中し、李強首相および王毅共産党政治局員兼外相と会談を行った。さらに、年明けの1月14日には、日本の自民党・公明両党と中国共産党が約6年ぶりに北京で与党交流協議を開催。中国側は2023年8月から続けている日本産水産物の輸入禁止措置について、撤廃に向けた前向きな姿勢を示したと報じられた。
日本側は李強首相の早期訪日を要請し、李強首相も「石破茂首相のご都合の良いときに訪中いただきたい」と応じた。石破首相就任以来、日中関係の交流は急速に活発化している。2020年春に合意されていた習近平主席の国賓訪日がコロナ禍で立ち消えとなってから5年が経過したが、王毅外相の訪日や2025年に日本で予定される日中韓首脳会談が、李強首相の訪日、さらには習近平主席の国賓訪日へとつながる可能性を秘めている。
こうした多方面での多角的かつ多層的な交流を積み重ねることで、日中両国の関係改善に向けた土台が築かれることが期待される。特に、韓国が政治的混乱に直面し、米国ではトランプ第2次政権が誕生した現在、日中間の安定した関係は地域全体の安定にとって不可欠である。
少数与党として厳しい政権運営を強いられ、政策面でのブレや外交での態度が批判されることも多い石破首相だが、その手腕を発揮し、国際的な信頼を得るためにも努力を続けてほしい。
一国分のGDPを生む、中国経済の底力
中国国家統計局は17日、2024年のGDP(国内総生産)を発表した。物価変動の影響を除いた前年比の実質成長率は5.0%で、前年の5.2%からやや減速した数値となった。2023年の中国のGDPは17,758億米ドル(日本円で約2,788兆円、1ドル=157円換算)であり、これに5%の成長を加えると約888億米ドル(約139兆円)の増加となる。この増加額は、2023年の台湾のGDP総額(756億米ドル)の117%、タイのGDP総額(515億米ドル)の172%、ベトナムのGDP総額(434億米ドル)の約2倍強に相当する。
経済成長が鈍化しているとはいえ、中国は依然として一国分のGDPに匹敵する成長を毎年生み出している計算だ。この888億米ドルの増加額を日本のGDP(4,220億米ドル)の成長率に換算すると、約21%の成長に相当する。
「大国の底力」とでも表現すべきかもしれない。不動産不況に端を発する中国経済の減速は事実だが、それでもなお、中国が強大な経済力を持つ国であることに変わりはない。
先日、深大寺で初詣をした。その日は大安だったこともあり多くの参拝者が訪れ、それぞれの願いを込めてお参りしていた。
本堂では、護摩焚きが行われ、お経と太鼓の音が厳かに響く中、参拝者たちの厄を払う儀式が進められた。燃えさかる炎を目にするのは、この毎年の祈願のときくらいだが、炎には畏怖の念を抱かずにはいられない。その力強さと美しさは、人間の力を超えた存在を感じさせる一方で、制御を誤れば恐ろしい力となることを改めて思い知らされる。
読経や太鼓の音が響き渡っているにもかかわらず、不思議と心の中には静寂が訪れる。その静けさの中で、自然と自らの未熟さや小ささを思い返し、己を見つめ直すような気持ちになる。この心境こそが、この祈願の時間をより特別なものにしているのかもしれない。
今年は巳年(蛇年)である。蛇は龍と似た特性を持つとされ、中国文化では龍の一種とみなされている。龍は富や権威の象徴であるため、蛇もその影響を受け、幸運や財運の象徴とされる。また、蛇は脱皮することから「新生」「変化」「成長」を意味し、知恵深く計画的に動く動物として評価され、忍耐や策略の象徴でもある。
健康と節度で乗り越える2025年
トランプ政権の誕生などにより、「予測不可能」と言われる2025年が幕を開けた。
では、この2025年をどのように生きていこうか。
自分でコントロールできないものについては、どれだけあがいても無力である。一方で、自分でコントロール可能なことは確実に存在する。そこで、まず取り組むべきは「健康」である。
健康の基礎は「食事」にある。幸いなことに、妻が私の体調を考え、愛情を込めて丹念に食事を用意してくれる。節度を持ち、健康的な食生活を心がけていきたい。
次に重要なのは「睡眠」である。朝は決まった時間に起き、夜ふかしはしない。質の良い睡眠を確保することが、心身の安定につながる。
そして「運動」。昨年は度を越してしまい、その負荷で体を痛めた反省がある。今年は適度な運動を心がけ、無理のない範囲で継続していきたい。
心身ともに健康な状態を保つことができれば、どのような状況であっても対応できるのではないか。まずは、自分にとってコントロール可能なことに集中し、一年をしっかりと歩んでいきたい。
1月19日