社長の日曜日

社長の日曜日 vol.107 5年の感謝、80年の祈り       2025.08.11 社長の日曜日 by 須毛原勲

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節目の5年、そして80年の夏に重なる出来事を、今週も綴っていきたい。

5年の感謝、そして、未来への誓い

 既に当ホームページのトピックスでもご案内した通り、株式会社SUGENAは8月7日、設立5周年を迎え、6年目の歩みを始めた。

 この節目を迎えることができたのは、創業以来、当社を信じ、共に歩んでくださったお客様、パートナー企業、そして多くの関係各位の温かなご支援の賜である。ここに心より感謝申し上げたい。

 同時に、この5年間、会社の屋台骨を支えてくれた社員・スタッフ一人ひとりに、深い敬意と感謝を表したい。困難な局面でも決して歩みを止めず、それぞれの持ち場で力を尽くしてくれたことが、SUGENAの成長を可能にした。

 この5年間、私たちは「日本と海外の懸け橋」を使命に掲げ、

に取り組んできた。

 その中で、再生可能エネルギー、半導体、EV、AI、ロボティクス、物流、介護、医療・創薬、代替タンパク質、EV向け充電インフラ、5G、3Dプリンター、EdTechなど、多様な業界に関わり、着実に実績を積み重ねてきた。

第2の創業期――“実業”への挑戦

 6年目のスタートにあたり、SUGENAは「第2の創業」を宣言する。コンサルティングの枠を超え、実業分野への1歩を踏み出す決意である。

 その第1弾として、中国大手翻訳会社であるLan-Bridge社と提携し、多言語対応の翻訳ソリューション事業を開始する(※新事業のホームページは後日公開予定)。さらに、日本企業の海外展開に不可欠な支援を、自らの手と足と頭を使い、現場で共に汗を流しながら提供していく。言葉や知識だけでなく、行動を伴う支援こそが、私たちの新たな覚悟である。

 少子高齢化という構造的課題を抱える日本において、今こそ視野を世界に広げるべき時である。SUGENAは挑戦のDNAを胸に、より高い付加価値を創出し続けていく。

80年の夏、静かな誓いと揺らぐ世界

 猛暑の日々が続く。朝の散歩をする年配の姿も、犬を連れた人の姿も、このところ少なくなったように思う。

 一方で、ラジオ体操の参加者は、夏休みのせいか心なしか増えている。せめて体操だけでも体を動かし、互いに挨拶を交わして一日が始まる。

 日曜日は朝から雨模様。少し遅めに家を出てラジオ体操に参加し、そのまま走り出した。雨はすでにちらついていたが、行けるところまでと足を進めているうちに本降りとなった。気温は26度まで下がり、涼しさが心地よく、つい走り続けてしまったが、やがて大雨となった。

 今年は、日本が第二次世界大戦に敗れてから八十年の節目である。

 1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下され、3日後の9日には長崎にも原爆が落とされた。

 

 石破茂首相は、それぞれの式典に出席し、追悼と平和への誓いを述べた。

 広島平和記念式典では、歌人・正田篠枝の歌――

「太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり」

を引き、「万感の思いを持ってかみしめ、追悼の辞といたします」と語った。

 3日後の長崎平和祈念式典では、被爆した故・永井隆博士の言葉――

「ねがわくば、この浦上をして世界最後の原子野たらしめたまえ」

を紹介し、「核戦争のない世界」、そして「核兵器のない世界」の実現に向けて力を尽くすと誓った。

 理想は力強く響く。しかし現実には、日本は国際的な核軍縮・不拡散体制の要である核拡散防止条約(NPT)に未加盟という矛盾を抱えたままである。

 その一方で、ロシアのウクライナ侵攻は終わりが見えず、トランプ米大統領は核使用を示唆し、米国は核搭載潜水艦を特定海域に配備している。

 そして、その米国とロシアは、終戦記念日にあたる15日、米国アラスカ州で会談するという。長引くロシアのウクライナ侵攻が、何らかの形で停戦へ向かうのか、その動向が注目される。

 80年という時の隔たりは、平和の誓いと現実の脅威の間に横たわる深い溝を、改めて浮かび上がらせている。

小さな体でつかんだ世界の頂

 スポーツ界では、女子ゴルフのメジャー最終戦、AIG全英女子オープンで山下美夢有選手が通算11アンダー・277でメジャー初制覇を成し遂げた。日本勢としては2019年の渋野日向子選手以来、6年ぶりの快挙である。

 舞台となったロイヤル・ポースコースGCは総距離6,748ヤード。山下選手は2001年生まれの24歳、身長150センチ、ドライバーの平均飛距離は232ヤードで日本女子プロの中でも59位に位置する。飛距離では決して上位ではない彼女が、世界の頂点に立ったのである。

 心からの敬意と祝福を送りたい。ゴルフクラブを握りたくなってきた。

背番号3に託す反撃の誓い

 さて、久しぶりに我がジャイアンツの話題である。

 気がつけば首位阪神と11.5ゲーム差。5月、主砲岡本和真選手が阪神の中野選手と1塁ベース上で交錯し負傷して以来、3か月間オーダーは目まぐるしく変わり、打てず、点も取れない試合が続いた。その間に、じりじりと首位との差を広げられてしまった。

 現在、真夏の9連戦の最中であるが、土曜日までの5連戦は4勝1敗と大きく勝ち越した。この8月、東京ドームのチケットは1枚も取れず、もっぱらテレビ観戦である。阪神と大差をつけられた状況でなお球場に足を運び、声をからして応援を続けるジャイアンツファンには、心から敬意を表したい。

 岡本和真選手も2軍で実戦復帰を果たした。8月15日、東京ドームでの首位阪神との3連戦には、4番サードで復帰するとみている。そして翌16日、長嶋茂雄終身名誉監督の追悼試合では、全員が背番号3をつける予定である。岡本選手も3番を背負い、4番サードとしてグラウンドに立つだろう。

 この3連戦を全勝すれば、阪神の背中の影くらいは見えるかもしれない。

 「ビーバ ジャイアンツ!」――棚にしまった「岡本様 神様 仏様」のオレンジと黒のタオルを、ダイヤモンドをゆっくり1周する岡本和真選手を見ながら振り回したいものである。

ブレスト相手としての深化

 ChatGPT5が発表された。日常的に翻訳や文章校正などに活用しているが、気がつくとパソコン版がいつの間にかChatGPT5に切り替わっていた。

 すでにYouTubeなどでは、多くの人がこれまでのChatGPT4.0やo3との違いを解説している。ここでは、実際に使ってみて感じた変化を簡潔に記す。

1.モデルの統合

画面構成が変わり、これまで複数存在していたモデルが「ChatGPT5」「ChatGPT5 Thinking」「ChatGPT5 Pro」の3つに整理された。選択に迷うことが減った。

2.反応スピードの向上

多くのケースで単純な質問に対する応答速度が格段に向上した。まさに“秒で返る”感覚である。ただし、複雑な処理や利用者が集中する時間帯には、従来同様の待ち時間が発生する場合もあるらしい。

3.ハルシネーションの減少

これまでは明らかな誤りが散見され、翻訳や文章校正といった単純作業はともかく、複雑な調査や分析には使いづらい面があった。今回の改善で、事実誤認が大幅に減ったとされ、実用性の向上が期待できる。ただし、完全にゼロになったわけではなく、重要な判断には依然として検証が必要である。

4.忖度的な賛同の減少

以前はブレインストーミング中に、こちらの意図を汲み取って過剰に賛同する傾向があった。それは一見心地よいが、健全な議論の妨げにもなり得る。今回、その傾向が抑えられたのは、私にとって大きな改善点である。

まだ使い始めたばかりだが、今後も幅広い場面で試していきたい。

 さて、今年の夏は、複数のプロジェクトが重なり、夏休みをゆっくり取る余裕はまったくない。それでも、話題の映画『国宝』だけは、何とか時間を見つけて観に行きたいと思っている。

 皆様もどうか健やかに、良い夏休みをお過ごしください。

8月10日

by 須毛原勲

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