近くの公園で梅の花が咲き始めたと、妻に言われて初めて気がついた。
桜の季節に一斉に咲き誇るソメイヨシノも好きだが、寒さの中でひっそりと咲き始める梅の花にも心惹かれる。日本三名園の一つとされる水戸の偕楽園には約3000本の梅が植えられていて、毎年この時期には梅まつりが開催される。子どもの頃、偕楽園に歩いて行ける距離の所に住んでいたので、近くの千波湖を含めて、よく遊びに行った。沢山の思い出があるがその中には苦い思い出もあり、梅の花を見ると懐かしくも少し苦い思いがよぎる。
春節明けの北京訪問――F2Fの重要性とクライアントとの信頼構築
春節の休暇が明けてすぐ、北京に出張してきた。その時期、日本列島は日本海側を中心に「最強寒波」に見舞われていたが、北京も厳しい寒さだった。
北京のクライアントの日本での新規事業展開は、当初は互いの意思疎通がなかなか上手くいかなかったが、ほぼ1年の間、いろいろな課題を克服し、今ではコミュニケーションも格段に良くなった。この1年間、毎週オンラインで打ち合わせをしているが、F2Fで打ち合わせをしたいので北京に来てくれとの招聘で、春節休み明けの忙しい時期にあえて北京を訪問させて頂いた。コロナ禍を経て、殆どの要件はオンラインで済ませているが、やはりF2Fの打ち合わせが必要なときもある。彼らの表情から我々へのリスペクトや彼らの事業に取り組む熱量を感じ、何より私たちのサポートを必要としている思いを感じ取ることが出来た。1年を経て、更なる大きな投資を携えての次のステージへのチャレンジに関しても、当社が引き続きサポートすることで合意した実りのあるF2Fだった。
DeepSeek R1の衝撃 ――中国企業の冷静な反応
日本でも、中国の生成AI DeepSeekが大いに話題になっていたが、DeepSeekの最新バージョンR1の何がどうすごいのかについて、出張先の中国人たちも誇らしげに話をしていた。一方で、DeepSeekを使っての開発や日本での事業展開には意外と否定的だった。生成AIの開発スピード、業界の変化が早すぎるので、もう少し様子を見たいとのこと。中国企業の方が意外と冷静かもしれない。
北京の日本風居酒屋で感じた温もり――会食で深まる絆
北京に到着した夜は、広東料理のお店でワインを飲みながらの大人しい会食。翌日打ち合わせのあとの会食は、パートナー企業の幹部達が日本食を食べたいというので、私が北京での単身赴任中によく一人飯を食べに行っていたお気に入りの日本風居酒屋に連れて行った。久しぶりだったにもかかわらず、中国人の美人のご主人がとびきりの笑顔で迎えてくれた。お陰で大いに盛り上がった楽しい会食になった。コロナ禍で多くの日本料理店が店を閉じる中で、美人のご主人のお店はお客様に支持されて生き残っているだけでなく、近くにもう一軒、焼鳥専門のお店を開業していた。お店の名前は「美山亭」。値段は手頃でサービス抜群。焼き鳥とナポリタンが美味。
北京のテレビに映る日米首脳会談――石破首相とトランプ大統領の初対面
北京に出張していたちょうどその時、石破首相が1泊3日の日程で米国を訪問し、トランプ大統領と初の日米首脳会談に臨んだ。日本風居酒屋の大きなテレビに石破首相の顔が映し出されていた。
心配された石破首相とトランプ大統領との会談は、思いのほか良かったとの評価のようだ。トランプ氏が石破首相の印象を聞かれ、“I think he’s a very strong man.”と答えて、少なくとも悪い印象を持たれて、日本が専らの標的とされるような事態は避けられたようだ。
そのせいか、NHKの2月の世論調査では、自民党を「支持する」と答えた人は、1月調査より5ポイント上がって44%に、一方、「支持しない」と答えた人は5ポイント下がって35%だったという。少数与党で苦しい国会運営が続いているが、日本国のために、日本の国民のために頑張ってほしい。
2月16日