朝だけが、唯一、熱気から逃れられる時間帯である。
短いその時間を頼りに、走り出す日々が続いている。
階段と一言、そして冷たい水
暑い。暑い。実に暑い。
昼間に外へ出れば、日差しが剣のように降り注ぎ、肌を刺すような痛みすら覚える。男女問わず、日傘を差す姿が目に留まる。
連日、猛暑に関するニュースが報じられている。北海道北見市では39℃、帯広市では38.8℃を観測したとのことであり、いずれも観測史上最高気温であるという。暑さに慣れず、エアコンの所有率も低い地域での猛暑はさぞかしつらいものだろう。
東京においても、気温は連日35℃前後に達しており、街中のアスファルトの上を歩けば、その照り返しの強烈さに思わず足がひるむほどである。
このところ、朝の体調はすこぶる良く、5時前には起床し、5時半には走り始める生活を続けている。この時間帯はまだ風が吹き抜け、実に心地よい。6時半には近所の公園に戻り、ラジオ体操に参加する。その後、締めくくりとして階段ダッシュを行う。36段を5本、それが定番のメニューである。
昨日は、その階段を駆け上がっている最中、年配の方が私の走りをじっと見つめていて、通り過ぎようとしたとき声をかけられた。
「頑張るわね」「もう少し痩せないとね」「食べ過ぎなんじゃない?」
少々、悔しくなり、36段を10本も走ってしまった。
階段ダッシュを終えた後は、公園内の弁財天に湧き出る清水をくみ上げた水で顔を洗う。その水はひんやりとしていて実に気持ちがよい。これが、最近の朝におけるささやかな楽しみであり、お気に入りのルーティンとなっている。
退陣圧力と支持の声――石破首相の岐路
参議院選挙において、自公連立政権は大幅に議席を減らした。選挙前に勝敗ラインとしていた非改選議席と合わせても、自公での過半数確保には3議席及ばなかった。
これを受けて、各メディアは一斉に石破首相の退陣を報道し、読売新聞に至っては「石破首相 退陣へ」という見出しの号外を発行するに至った。
しかしながら、石破首相は現在のところ退陣の意思を明確に否定している。歴代首相経験者との会談後も、涼しい表情を崩さず、自らの出処進退については一切触れず、改めて続投の意志を強調した。
25日夜には首相官邸前で「#石破辞めるな」と題した集会が開かれ、主催者発表で約1,200人が参加したという。「石破は粘れ」「石破は踏ん張れ」「石破は戦え」といった声が飛び交った。現職の首相に対して続投を求めるデモが行われるというのは、聞いたがことがない。
退陣を求める自民党内の動きにあがない続けることが出来るのかどうか。石破さんの胆力が試される。
8度目の訪米で勝ち取った15%
23日朝、大きなニュースが飛び込んできた。日米関税交渉の焦点となっていた自動車関税について、現行の25%を12.5%に引き下げることで両国が合意した。基本税率2.5%と合わせ、米国に輸出される日本の乗用車には合計15%の関税が課されることとなる。
交渉を担当した赤澤亮正経済財政・再生担当相は、21日から米国ワシントンD.C.を訪問し、ラトニック商務長官およびベッセント財務長官と個別に協議を行った。さらに、米東部時間22日午後にはホワイトハウスを訪れ、トランプ大統領との会談に臨んだ。
今回の合意は、赤澤担当相による8度目のワシントン訪問でようやく得られた成果である。しかしながら、最終的に15%という決して低くはない相互関税が維持されることへの不満や、合意文書の不在を問題視する声も少なくない。それでもまずは、これまでの粘り強い交渉に対し、率直に「お疲れ様でした」と労いの言葉を贈りたい。
米どころ新潟の誇りと技を訪ねて
先週、新潟県長岡市を訪問した。
新潟県のプロジェクトの一環として、保存食の製造現場を見学するためであり、長岡からさらに約30キロ離れた小千谷市の工場を訪れた。
見渡す限り広がる水田の先に、まるで城のようにそびえ立つその工場があった。
食品の製造現場を実際に見るのは初めてであったが、新潟県産の良質な米を、地元の豊かな水でいかに美味しく炊き上げるか、その工程の多くが機械化・自動化されており、現場の責任者の方は素人の質問にも実に丁寧かつ分かりやすく説明してくださった。
そこには、ものづくりに対する誇り、そして新潟の米の味への強いこだわりが感じられた。
長岡と言えば、日本三大花火大会のひとつとしても知られる地である。
ちなみに、日本三大花火大会とは、秋田県大仙市で開催される「大曲の花火」、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」、そして長岡市で行われる「長岡まつり大花火大会」を指すとのことである。なお、東京の人間に一番馴染みがある隅田川花火大会は、いわゆる三大花火大会には含まれないらしい。
その隅田川花火大会が、ちょうど土曜日に開催されていた。
テレビ中継で映像を楽しんだが、優勝に輝いたのは「新潟煙火工業」が制作した《蛍》という名の花火であった。夜空を舞う蛍のように、繊細かつ幻想的な光が広がる、美しい花火だった。
7月27日
<お知らせ その1>
米中貿易摩擦の本質とは – 深掘りしたい読者に向けて

米中貿易摩擦の背景を掘り下げたい読者諸氏には、当社ブログ『未来はここにある――中国Z世代のリアルを読む』の新連載「米中貿易摩擦」を。本シリーズは事実に根ざした客観的かつ平易な解説を旨とし、第1回/第2回公開済み、第3回を30日(水)に公開予定である。
摩擦の本質、両国の思惑、そして今後の行方を俯瞰する一助となるはずだ。
ぜひご一読願いたい。
<お知らせ その2>

当社ホームページにて全14回にわたり連載してきた「初めての海外進出 ― 成功への鍵」は、先週をもって全ての掲載を完了した。おかげさまで、多くの方々にご覧いただくことができた。
少子高齢化が進行する日本において、中小企業の海外展開は、日本のGDPを押し上げるための極めて重要な手段の一つである。多くの中小企業の経営者と対話する中で、海外展開に対する強い意欲を感じる一方で、「何を、どのように進めればよいのか分からない」との声も少なくない。実際、「海外展開」という言葉には、あまりにも多くの未知と不安が含まれている。
本連載「初めての海外進出 ― 成功への鍵」は、そうした方々に向けて、海外展開をどのように捉え、どのように準備・実行していくべきかを体系的に整理したものである。
筆者自身が、海外事業に34年従事し、直近の5年間で中小企業の海外進出支援に携わってきた経験と知見をもとに構成した全14回のシリーズである。
海外市場を志す企業の方々にとって、本連載が一つの道標となれば幸いである。
詳細は下記URLから