社長エッセイ

社長の日曜日 vol.38 龍のごとく 2024.01.09 社長エッセイ by 須毛原勲

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 元日に発生した能登半島地震の全貌が、日に追って明らかになりつつある。現地から伝わる深刻な状況、依然として安否不明の方々の多さに心が痛む。被害がこんなにも甚大であることは当初の想像を遥かに越えた。私にできることは些細かもしれないが、何か貢献できないかと考えている。

 「一年の計は元旦にあり」ということで、元旦の過ごし方がその一年のあり方を決めるということを信じて、元旦のジョギングはいつもより長めの15キロを走った。近所の公園で初日の出を拝もうと後半は結構なペースで走りきった。東京の日の出は6時52分。太陽が顔を出してきたのは7時を過ぎてから。初日の出を拝もうと池の真ん中に架かる桟橋に集まった大勢の人混みをかき分けて、太陽に向かい手を合わせた。「2024年が良い年になりますように。」初日の出はとても眩しく新年の高揚感をもたらしてくれた。この時は、まさか半日後にあのような震災が起こるとは思いもせずに。

 普通の生活を送ることができるありがたさを噛みしめながら、ラグビーリーグワンの試合、埼玉パナソニックワイルドナイツ対トヨタヴェルブリッツ戦を観戦した。ワイルドナイツには、昨年のパリワールドカップで活躍した日本代表選手が多数プレーしている。その中でも特に今年限りで引退する堀江翔太選手のプレーを見届けたいと思っていた。対するトヨタヴェルブリッツには、日本代表のキャプテン姫野和樹選手やニュージーランド、オールブラックスで世界最高峰のスクラムハーフとの呼び声の高いアーロン・スミス選手、スタンドオフのボーデン・バレット選手がいる。

 前半、一方的に押し切られていたワイルドナイツが後半はまるで別チームのような戦いを見せての逆転勝ちだった。堀江翔太選手が後半途中からピッチに入ると、試合の雰囲気が一変した。堀江選手は、モールやラックにも素早く駆けつけ、敵にボールが回れば果敢にタックルを仕掛ける。どこにでも顔を出し、ボールが出るとすかさず、ボールを追って走り出す。一刻も休まず動き続ける姿が印象的だった。自分が直接モールやラックに関わらない時も、バックスのラインに頻繁に顔を出し、バックス並み、いやそれ以上の巧みなパス回しで試合をリードしていた。彼のグラウンディングが阻止されトライは認定されなかったが、そのセンスある切り返しがボールをゴールラインまで持ち込んでいた。フッカーというラグビーの中でも最も苛酷で負担の多いポジションでありながら、4大会連続でワールドカップの日本代表として日本のラグビーを引っ張りつづけた堀江翔太選手の雄姿は、最後のシーズンの今も耀いていた。2024年の初めに、この試合を生で観戦できて良かった。

 私自身の今年の目標はまずは「健康」。それから、「自分のインプットの時間を増やすこと」。有り難いことに日々こなすべき仕事が増えてきているが、その一方で、インプットの時間がどんどん減ってきている。本を読んだり、映画を見たり、旅に出たり、新しいことへチャレンジしたり、感性を磨き、自分の引き出しを増やす時間をもっと増やしたいと思う。

 最後に、仕事について。「新しいチャレンジ」も動き出しつつある。日々、やりたいことも山積みである。仕事の効率を今以上に上げて、微力ながら少しでも多くの皆様の事業の発展に貢献していきたいと思う。

 2024年は、龍のごとく大きく飛躍する年にしていきたい。

1月7日記

by 須毛原勲

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