社長の日曜日 vol.154 7年目の8月 2026.08.03 社長の日曜日 by 須毛原勲

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令和8年熊本地震

 「熊本、震度7の大地震。大変なことになってる…」

 オフィスを出て、夜の会食に向かおうとしていた時だった。妻からLINEが届いた。7月28日16時27分、熊本県でM7.1。宇城市と八代郡氷川町で最大震度7。熊本での震度7は、2016年以来、またもやである。

 8月1日、爆発事故のあったイオンモール熊本で、捜索活動が終わった。7人が亡くなった。煙突が折れた日本製紙八代工場では9人。熊本県の発表で、死者は関連調査中を含め36人。1万人近くが避難所にいる。断水・停電などインフラの混乱はまだ続いている。

 先週、この欄で「酷暑日」のことを書いた。気象庁が今年から使い始めた、最高気温40℃以上の日を指す言葉である。その言葉が、こんな形で戻ってきた。予報では、明日3日、熊本市は40℃を超える。熊本市がこれまでに観測した最高気温は38.8℃。40℃に達したことは1度もない。避難所となっている体育館の8割に冷房がない。

 政府や自衛隊・民間の手によって急遽冷房機器が現地に送られているようだが、そもそもこの酷暑の時代に、避難所となる可能性がある場所に冷暖房が常備されていないこと自体がおかしいのではないか。

東野圭吾氏、逝く

 東野圭吾さんが亡くなった。7月23日未明、68歳だった。

 好きな作家だ。気がつけば、ほとんどの作品を読んでいた。ストーリー展開、魅力的な登場人物、会話のセンス、読後感。どれを読んでも外れがない。『容疑者Xの献身』以降は、新刊が出るたびに本屋で買って読んだ。

 中国でも、東野作品は別格だった。訃報が伝わると、微博(Weibo)の検索ランキングは一時トップになった。国営メディアが相次いで速報し、「中国版・東野圭吾」と呼ばれる作家の紫金陳が「自分が推理小説を書くきっかけになった人だ」と書いた。上海の書店には、その日、東野作品を求める人が訪れたという。

 デビュー作『放課後』から数えて著書は106冊。そのうち1冊は、まだ世に出ていない。最新刊『永遠の記憶』の刊行は8月5日である。今度も、本屋で買う。合掌。

8月

 8月になった。蝉時雨。夏真っ盛りという感じである。家では、妻がそうめんやスイカで涼をとらせてくれる。1年で最も好きな季節が夏で、最も楽しみな月が8月である。自分も含めて、家族全員の誕生日が8月にある。

 燦々と降り注ぐ太陽。朝のウォーキングで通り過ぎる木の裏側に、張り紙があった。

「木にのぼらないでください」

見上げると、確かに、登りやすそうな、登りたくなる木だった。子どもの頃、農業学校の裏山の木の上に秘密基地を作り、友達と集まっていたのを思い出す。

 生まれて初めて買ったアルバムは、吉田拓郎の『元気です。』だった。「夏休み」が入っていた。井上陽水の「少年時代」。サザンの「真夏の果実」。どちらも1990年の夏に出た曲だ。夏にまつわる名曲の思い出も少なくない。

 一方で、8月の声を聞くと、もう夏も折り返し地点に来たような、寂しい気持ちになる。

7年目

 8月は、当社の期初でもある。2020年8月7日の創業から、丸6年。今月、7年目に入った。お客様とスタッフに支えられて、なんとかここまで来ることができた。おかげさまで、である。

 「日本の価値を世界へ 世界の知見を日本へ」——Navigate through the New Ocean.

このスローガンの下、日本企業の海外展開、海外企業とのオープンイノベーション推進、海外企業の日本進出支援を進めてきた。

 そして、フィジカルAI。日本企業の皆様のお役に立つ仕事を幅広く手掛け、新しい1年も全速力で走りきりたい。

 引き続き、ご支援のほどをお願いいたします。

毎月、続ける

 7月23日、6年ぶりの特別セミナー『中国フィジカルAIの実態と、日本企業の次の一手』を開催した。先週の当ブログに記した通りである。短い告知期間にもかかわらず、想定を超える方にご視聴いただいた。関心の高さを、あらためて肌で感じた。テーマは、間違っていなかった。

 だが、反省点もある。80分という限られた時間に多くの視点を詰め込んだため、そのどれもが駆け足になってしまった。反省を活かし、今後毎月テーマを一つに絞ってセミナーを開催する。フィジカルAIには、それだけの奥行きがある。

 思えば起業した当初は、ほぼ毎月テーマを変えてセミナーを開いていた。それが、いつの間にか6年空いた。今回、一から手順をやり直して思った。続けることに、意味があると。

 一度きりの花火ではなく、毎月の定点観測にしたい。

第2回は8月27日(木)

 その、フィジカルAIセミナー第2回のテーマは、「中国フィジカルAI 企業マップ2026」である。

 新聞を開けば、毎日のようにフィジカルAIのトップランナー企業のどこかの名を目にする。Unitree(宇樹科技)、AgiBot(智元)、Deep Robotics(雲深処科技)。だが、それらがどこに位置し、どう繋がり、何が強いのか。全体像を頭に持っている方は、意外なほど少ない。情報が細切れだからだ。

 そこで今回は、断片を1枚の地図にする。完成品をつくる会社。頭脳となるAIをつくる会社。部品を支える会社。この3層に分けて、約15社を並べてみる。どこが何を担っているのか。その見取り図を、まるごとお見せしたい。

 数字を一つ置いておく。2025年、世界で出荷されたヒューマノイドの84.7%が中国製である。もはや避けては通れない。それには、まず知ることが必要。

 私自身が、今月上海と杭州を訪ね、地図の上の企業を、この目で見てくる。事情が許せば写真と動画に収め、セミナーでお見せしたいと考えている。

 百聞は一見にしかず。11月には、現地視察ツアーも計画している。詳細は追ってご案内。まずは8月27日、地図を広げるところから。

どんなことでも、お気軽にご相談ください。

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《今週の写真》フヨウ(芙蓉)
淡いピンクの大輪が、一輪だけ開いていた。
見上げると、まわりは蕾ばかりである。数えきれないほどついている。
フヨウは一日花だという。朝に開いて、夕方にはしぼむ。この花も、その日のうちに落ちてしまったはずだ。
だが翌朝には、隣の蕾が開く。その次の日も、また別の蕾が。そうやって10月頃まで、毎日どれかが咲いている。
明日も、どれかが咲く。

《今週の写真②》登りたくなる木
ほぼ毎日、この木の横を通り過ぎていた。張り紙には、一度も気づかなかった。
「木にのぼらないでください」
そう言われると、かえって登りたくなる。

《今週の写真③》サルスベリ(百日紅)
この暑さの中で、鮮やかなピンクが咲いていた。縮れた花びらが、フリルのようで可愛い。
ちなみに、猿も滑るほど幹がつるつるしているから、サルスベリ。
こちらは、登りたくても登れない木である。

2026年8月2日

by 須毛原勲

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