2021年中国の10大ニュース(CEOが選ぶ)

2021年中国の10大ニュース(CEOが選ぶ) 2022.01.11 社長エッセイ by 須毛原勲

  • facebook
  • twitter

2021年は、日経新聞で中国関係の記事を見ない日は無いほど中国に関する様々なニュースが日本のメディアで取り上げられました。少し時間は遡りますが、昨年2021年の中国の10大ニュースを私なりに纏めてみました。

最初の三つを、少し解説してみます。

人口減少と三人っ子政策

中国で「一人っ子政策」が導入されたのは1979年です。食糧不足が落ち着いた反動で人口が再び爆発的に増加したため、 食糧不足の再来を防ぎそれに伴う社会全体の貧困を防ぐために導入されました

その後、2011年には「双独政策」が導入され、両親が共に一人っ子だった場合、二人目をもうけることが出来るようになりました。2013年「単独政策」が導入され、両親のどちらかが一人っ子だった場合二人目を持つことが認められ、2015年には遂に誰でも二人目を持つことが認められました。

2021年5月31日、「三人っ子政策」が発効されました。永年続いた一人っ子政策で、当たり前ですが出生率は年々低下し、人口増加の鈍化・高齢化が続きました。2020年時点で、出生率は1.3に低下。因みに日本の出生率は同じく2020年時点で1.34です。

中国の出生人口は、2015年の約1800万人を分水嶺として、2020年には約1200万人まで減少。一方、毎年の死亡人口は約1000万人程度で推移。今後、人口増が停滞し人口減に転じる可能性もあります。2015年からの急激な出生人口の減少には、不動産価格の高騰も背景の一つと言われており、家は高くて買えない、子供を持てば教育費が嵩むというということでブレーキがかかっているのではないでしょうか。

双減政策

2021年7月24日、国務院教育部ではなく、異例の中国共産党中央弁公庁及び国務院弁公庁が共同で「義務教育段階における学生の課業負担及び校外予備校負担をさらに軽減する意見」(「双減政策」)を発表し、中国の教育業界に激震が走りました。「双減政策」は、2021年9月1日に正式に実施され、学校外教育機関に大きな影響を与え、多くの機関が閉鎖され大量の資本が撤退しました。

実施されて数ヶ月が経つ現在、通常の学科教育に携わる企業は大きく影響を受けほぼ撤退となりましたが、一方で芸術等の非学科の塾・習い事等の予備校は存在しています。

そのそも、親の負担(労力と経済的負担)と子供が勉強に使わなければならない労力と時間を大きく削減することを目的としており、目的自体は悪いことではないとの論調もありますが、裕福な家庭は個人的に家庭教師を雇うなども出来て、学力の格差が拡がるという不満もあります。そもそも背景には、加熱する受験競争、優秀な大学を卒業した学生とそうでない者とのその後の人生における差が大きい社会構造等複雑な問題が絡んでいて一朝一夕には成しえないと思われます。

中国のEV市場の勃興

中国のEV市場の急成長については、日本のメディアでも頻繁に取り上げられ、NHKスペシャルでも数回に亘って特集が組まれており、多くの人が知る状況になっています。

2021年は、まさに中国においてEV市場が驚くべき成長を見せた年と言えるでしょう。

2011年時点で1万台にも満たなかった中国におけるEV市場は、2015年に20万台を超え、2017年には55万台、2018年から2019年には約95万台と大きく成長を遂げました。

2020年、コロナ禍の状況でも130万台を超え、2021年はその3倍近くの350万台を超える勢いとなっています。米国のテスラだけでなく、BYD, EV新興三社(NIO, Li Auto, Xmotor)や軽自動車の上海汽通用五菱汽車(WuLing)等の中国メーカーが市場の成長を大きく牽引しました。

2020年、中国の自動車市場規模は2531万台(中国自動車工業協会(CAAM))であり、2020年のEV車の割合は5%。これに対して、2021年12月14日に四川省宜賓市で開催された中国自動車工業協会(CAAM)主催の会議では、2021年の自動車販売台数は前年比3.1%増の2610万台と予想されており、仮にEV車の販売台数を350万台とすると、EV車の割合は13.4%に達することになります。

参考までに、日本のEV車の市場規模はどのくらいかというと、「燃料別販売台数(乗用車)」(一般社団法人日本自動車販売協会連合会)によると、2020年(1月〜12月)のEV車の新車販売台数は約1万5千台となっています。乗用車全体の販売台数が約250万台(中国の10分の1)なので、全体の約0.6%がEV車となります。

さて、弊社の上海スタッフの楚雲がピックアップした10大ニュースは以下の通りです。

ハイブリッド米の父と言われる袁隆平氏の死去のニュースは日本でも日経新聞等にて報道されましたが、彼女が10大ニュースに取り上げるほど中国では多くの人の尊敬を集めていることに驚きました。

ぜひ、彼女のエッセイもご一読ください。

因みに、新華社(※)が発表した2021年(中国)国内十大ニュース(発生順)は以下の通りです。(タイトルの翻訳は当ブログ著者。新華社の発表した原文を日本語に翻訳したに過ぎず、その表現も含めて、正当性に意見をする立場にはございませんのでお含みおき下さい。)

(※)新華社

中国の一般ニュースを海外向けに配信するほか、政府要人の発言を独占的に配信することが多く、実際、政府の幹部人事などは新華社を通じて発表されている。なお、新華社は中国中央電視台などとともに『中華人民共和国国務院、事実上の中国共産党中央宣伝部直属の機関』であるため、日本のメディアで「新華社によると」といった伝え方をした時は、中国政府及び中国共産党の公式見解を発表報道していると見做されている。(ウィキペディアより)

by 須毛原勲

ブログ一覧に戻る

PAGETOP